自分たちの泊まっている部屋に戻ったが、私の気分は沈んだままだった。これからどうなってっちゃうんだろう・・・。ハルキ君やスニケットに責められたわけじゃないけど、やっぱり自分の行動を後悔してしまう。ちゃんともう一人の私に友人関係についてリサーチしておくべきだったし、誰かに聞かれてるという警戒心も弱かった。情報漏えいには気を付けろと何回も言われてたのに・・・。
ユーリ「キリカ!」
後ろからユーリ君に抱きつかれた。
キリカ「!?・・・。」
ユーリ「ハルキさんが大丈夫って言ってくれたんだよ。信じよう?」
キリカ「う、うん・・・。」
消えそうな声で返事すると、ユーリ君は私を振り返らせキスした。
キリカ「んっ・・・!?」
ユーリ「・・・今は僕のことだけ考えて?」
キリカ「えっ・・・んんっ!?」
流れるままに身を任せて、ソファに座る。でも、いつもような高揚感はない。心の中で『こんな時に何してるんだ!』と責める自分をかき消せないんだ。私は、ユーリ君のキスを拒むように、顔を逸らした。
ユーリ「!!?・・・。」
キリカ「ごめん・・・今はそういう気分になれない・・・。」
ユーリ「!!・・・そ、そうだよね・・・。」
彼はすぐ姿勢を戻そうとしたが、あまりにも落ち込んだ表情を浮かべるので、自分の膝に寝かせるように彼を引き寄せた。
ユーリ「!?・・・。」
キリカ「髪、撫でてもいい?」
ユーリ「!?・・・はい!」
もう、単純なんだから・・・。でも、髪を撫でてると私も落ち着く。ユーリ君と一緒にいられてるって実感できるから・・・。